第11回全国高等学校版画選手権大会

個人部門入賞作品 2011年

新潟日報社賞

「百合」

千葉黎明高等学校

3年 四関 梓 さん

【審査員評】

テーマが木版画・はんが界の権威、山本鼎さんの「漁夫の利」に似ている。この構図は人間が大望を海に望むというもので、本選のテーマとなる佐渡の風景にぴったり合う作品。技術的に刷りもよく出来ているが、周りが汚れているのが少し残念。

NHK新潟放送局賞

新潟県立加茂高等学校 1年 小林 詩織

新潟県立加茂高等学校

1年 小林 詩織

【審査員評】

今回出てきた作品の中で、サイズとしてはとても小さい作品だった。水性の色の木版画だが、この小さな中にバランスよく世界感が描かれている。緞帳のデザインにしてもいいほど大きな何かをもっている作品。これまでの個人賞作品にはなかった作風・構図が審査員の興味を引き立てた。

BSN新潟放送賞

岩手県立盛岡第一高等学校	1年	関矢 南『挫折』

岩手県立盛岡第一高等学校

1年       関矢 南

【審査員評】

ドライポイントの作品。現代の若者の苦悩を如実に現している作品。本が散乱している様子からも、もがいている感じが端的に表現されている。技法的に線を荒々しくしているが、それがまた作品に合っている。背景の白の空間もおもしろい。

NST賞

広島県立福山葦陽高等学校   1年       宮田 功瑛

広島県立福山葦陽高等学校

1年       宮田 功瑛

【審査員評】

中東など未だに終わらない戦争をテーマにした作品である思う。矢から爆弾に至る長い歴史の中で、まだまだ戦い続けている…。作品の端と端から伸びた手が、握手をしたいように見え、作者の出来れば繋がって欲しいという思いや世界観が小さな絵の中で表現されていて大変良かった。似た構図・作品が100点以上ある中で光っていた。

Tenyテレビ新潟賞

千葉黎明高等学校		1年	川﨑 拓弥

千葉黎明高等学校

1年        川﨑 拓弥

【審査員評】

他の作品と比べても表情がほんわりした感じの作品。暗い世相を捉えるだけでなく明るい雰囲気を感じさせる面白い作品であった。

前向きな、明るさなどが表現されている。

UX新潟テレビ21賞

佐賀県県立栖工業高等学校	2年	向井 拓美

佐賀県立鳥栖工業高等学校

2年       向井 拓美

【審査員評】

女の子が影のように傘を持ちながら佇んでいる。まるで東京の青山や原宿の並木通りに、常にありそうな風景がうまく表現されている。

背景の空間が大きいので、もう少し構図を工夫するとより存在感を強調できる。

サドテレビ賞

福井県立藤島高等学校		2年	伊豆蔵 和喜『アイツ』

福井県立藤島高等学校

2年       伊豆蔵 和喜

【審査員評】

どこかでみたような作風であるが、非常に面白い作品。鏡に映った本人の顔がないという「自分の存在を問う」という問答するような西洋哲学的な作品となっている。作者の内面から出てきた作品であって欲しい。