第12回全国高等学校版画選手権大会

予選結果/個人賞発表 2012年

第12回大会初戦審査会を平成24年1月12日(木)に開催しました。結果は以下のとおりです。団体部門 選抜校は3月17日から新潟県佐渡市で開催する本戦大会への出場資格を得ました。

18道府県から34校の応募がありました。
●作品数:257点  ●団体応募:56組  ●個人応募:89人


総評


昨年度は、予想外の大災害により参加出来なくなった高校も多かった為、12回展は今年に延期されたそうです。本年度もまだ参加校数は多少減じていますが、全国各地方から多くの力作が集まりました。
作品の中には、大災害への悲しみや恐れが若い心に深く刺さっていると思われるものや、底辺にペシミズムの滲むような作品も多く見受けられました。又、高校生でなければ描けないような感性の作品にも魅力を感じさせられましたが、なぜかそういう作品の中には版画として完成度のある作品が少なくて選べなかったのを、残念に思っております。

今回は「版を使う表現方法を効果的に生かし、刷りもしっかり出来ている高校」を団体戦チーム選抜の基準として選んでいきました。普通の絵画の選抜とは少し違う基準を含めて選びましたので、絵はなかなか面白い学校でも、版画として完成度が低い場合には選ばれて居りません。
申すまでもない事ですが、版画製作には絵画の2倍の手間と技術が必要です。作画半分,刷り半分と思わなければなりません。両方共良くなければ完成度のある作品にはなりませんので、今回の審査で選ばれなかった高校では、刷りについても、もっとご指導頂く必要があると感じました。( 専門家の刷りには特別の技術が色々ありますので、出来れば、版画科で学んだような若い版画家にでも1-2回講習してもらうと良い結果が出ると思いますが )

個人賞は、団体戦チーム校を選んで後の作品から選んだので、チーム内の作品で個人賞を出したかった作品もありました。そういう人たちがきっと3月の版画製作では力を発揮してくれることでしょう。本戦での良い作品を楽しみに思って居ります。

熱中して学べば目に見えて伸びる年頃の高校生に、コンクールを目指して熱心に版画を実習する機会を与えることはとても有意義な活動で、版画製作に伝統のある佐渡の方々の熱意とご努力に感謝いたします。

審査委員長 星野美智子


団体部門:本戦出場校(決定


学校名 都道府県 出場回数
北海道札幌平岸高等学校 北海道 5
青森県立弘前高等学校 青森県 7
青森県立青森戸山高等学校 青森県 2
埼玉県立熊谷女子高等学校 埼玉県
学校法人盈進学園 東野高等学校 埼玉県
神奈川県立弥栄高等学校 神奈川県 2
新潟県立佐渡中等教育学校 新潟県
東海大学付属翔洋高等学校 静岡県 7
静岡県立伊東高等学校城ヶ崎分校 静岡県 7
大阪信愛女学院高等学校 大阪府 9
大阪市立工芸高等学校 大阪府 3
島根県立安来高等学校 島根県 7
島根県立出雲商業高等学校 島根県 4
広島市立安佐北高等学校 広島県 3

個人部門:受賞者

賞名 学校名 氏名 学年
新潟日報社賞 新潟県立豊栄高等学校 大森 仁貴 1年
NHK新潟放送局賞 静岡県立伊東高等学校
城ヶ崎分校
土田 歩美 2年
BSN新潟放送賞 島根県立出雲商業高等学校 飯塚 由菜 3年
NST賞 大阪市立工芸高等学校 岡森 真実 2年
Tenyテレビ新潟賞 広島市立安佐北高等学校 増田 啓志 1年
UX新潟テレビ21賞 静岡県立伊東高等学校
城ヶ崎分校
高橋 知奈 2年
サドテレビ賞 広島市立安佐北高等学校 沖野 春菜 1年
新潟日報社賞 千葉黎明高等学校 四関(しせき) 梓(あずさ) 3
NHK新潟放送局賞 新潟県立加茂高等学校 小林(こばやし) 詩織(しおり) 1
BSN新潟放送賞 岩手県立盛岡第一高等学校 関矢(せきや) 南(みなみ) 1
NST新潟総合テレビ賞 広島県立福山葦陽高等学校 宮田(みやた) 功瑛(のりあき) 1
Tenyテレビ新潟賞 千葉黎明高等学校 川﨑(かわさき) 拓弥(ゆうや) 1
UX新潟テレビ21賞 佐賀県立鳥栖工業高等学校 向井(むかい) 拓美(たくみ) 2
佐渡テレビ賞 福井県立藤島高等学校 伊豆(いず)蔵(くら) 和(かず)貴(き) 2

審査の様子

syosenyousu