第12回全国高等学校版画選手権大会
個人部門入賞作品 2012年
新潟日報社賞 |
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【審査員評】 タイトル:変わらぬ物(新潟) 幾何学的に仕切られた背景の黒い空間と、島や波のように見えるハーフトーンに充ちた下半の白い部分との対比が美しく、モノクロ版画の良さを効果的に使っているので全審査員に好評でした。この刷り方を反復して連作のように幾つか続けて作ってみると、偶然ではない確かな自分の表現方法が身につくでしょう。 |
NHK新潟放送局賞 |
【審査員評】 屋根のある風景画(静岡) 屋根のある風景を彫っている主版の線が生き生きとしており、これに着色した各色版のスペースと残している白とのバランスが良い。描画した下絵よりも、木版で製作することによって、絵がずっと魅力的になったと実感されているのではないでしょうか。 |
BSN新潟放送賞 |
【審査員評】 タイトル:鎮魂歌(島根) コラグラフのマチエールを効果的に使った、いかにも版画らしい作品である。津波にさらわれた後の静けさを取り戻した海への、深い鎮魂歌であろうか。モノトーンのようで巾のある色や明暗の調子は良く計算されているが、もう少し、見る人に訴える力強さがほしい。 |
NST賞 |
【審査員評】 木版モノクロ(大阪) 描画部分を彫り,表面に油性黒インクをローラ-で載せる凸版刷りで、白黒反転をさせた作品である。反転しているのでモノクロバランスが予定外の表情になる面白さがある。この学校の作品にはこの技法による版画が多く見られたが、これも、版画技法の効果を生かす方法の一つとして取り上げた。 |
Tenyテレビ新潟賞 |
【審査員評】 オウム(広島) テーマは災害後の希望をオウムと青空に託したものか。上下の構図の変化がダイナミックで力強く、しっかりと描けている。惜しいのは下半分のバックの青をデザイン的に処理していることで、版画らしい平面性を狙ったのかもしれないが、それが全体のイメージを弱くしている。 |
UX新潟テレビ21賞 |
【審査員評】 海辺の鳥(静岡) 屋根のある風景画と同じ技法で、やはり線の面白さが生きている。木版で彫った線が、漂うような空気や波の表情となって、画面に動きのある効果を出している。 |
サドテレビ賞 |
【審査員評】 原爆恐怖?(広島) これは原爆恐怖のイメージであろう。直接的過ぎる構図はポスターのようでちょっと陳腐ではあるが、手抜きをせずしっかりと版を製作して刷っているので、想いが深く表現出来ているのが良い。 |