第5回全国高等学校版画選手権大会
本戦結果 2005年
新潟県知事賞
「佐渡に捧ぐ千年の春」 島根県立大社高等学校 |
【審査員評】 この作品は佐渡の風景の中から「御けやき」を中心にトキと雪割草、民家の瓦屋根等を大胆にかつ美しく構成し、佐渡のイメージを捉えていました。 単に風景を切り取ってきただけの単純な表現ではなく、新鮮な驚きを持ってねらい、テーマを風景と結び付け力強い作品となっていました。 |
佐渡市長賞
「Our letter from Sado ’05」 新潟県立新潟南高等学校 |
【審査員評】 発想がとてもユニークな作品で、これまでの大会の中でも個性のある作品のひとつだと思います。佐渡の家並みの中に、セルフポートレイトを彫刻刀の彫りあとをうまく生かし、木版画の持つ素朴な雰囲気と写真的なイメージを組み合わせ新鮮な表現にしています。 |
佐渡版画村賞
「願で魅るNAMI」 神奈川県立上溝南高等学校 |
【審査員評】 透明感のある色調が、瑞々しさと静かな雰囲気を醸し出しています。 水面に映った光が、さわやかな希望を与えてくれます。 |
「佐渡 イカすやん☆」 大阪市立工芸高校 |
【審査員評】 イカ釣り舟と海辺で見たイカ焼きの風景を、力強くかつユーモラスに表現しています。今にも芳ばしい匂いが漂ってきそうな作品で、画面いっぱいに佐渡への感動を詰めこんでいます。 |
「じんのびトロッコ輝く未来へ」 島根県立安来高等学校 |
【審査員評】 廃坑にあるトロッコという題材になりにくい絵柄を、作者の目を通し、柔らかい色調で印象的な画面に仕上げています。 |
審査員奨励賞
「KODOが鳴る」 北海道札幌平岸高等学校 |
【審査員評】 鼓童の力強さを画面いっぱいに表現した作品です。下部にデザイン的処理をした4人の人物のシルエットを配することにより、画面から音の響きが感じられます。 |
「 古ゑの輝き佐渡」 青森県立弘前高等学校 |
【審査員評】 かつて、金山の栄えていた時の景観と郷土人形を構成した作品です。ローソクの明かりに照らされた人形はあたかも金の輝きを思わせるかのような雰囲気を感じさせます。 |
「’05 佐渡早春」 青森県立弘前工業高等学校 |
【審査員評】 佐渡の海を岩礁の間から望む、大胆な構図で表現した作品です。海の青のグラデーション、岩肌の黒色を用いた凹版刷りの線が力強く、美しく、空間感を引き立てています。 |
「夏のひまわり畑」 新潟県立相川高等学校 |
【審査員評】 夏の佐渡を埋め尽くすひまわりの鮮やかな黄色と海の青さの対比が美しい作品です。主版の黒の色調が、力強い生命感を現しています。 |
「牛小屋からこんにちは」 東海大学付属翔洋高等学校 |
【審査員評】 牛小屋から覗いた佐渡の風景に作者たちも盛り込んで、ユーモラスで力強い画面に仕上がっています。重厚感のある絵肌が、作品に深みを与えていました。 |
「ありがとう佐渡」 静岡県立浜松江之島高等学校 |
【審査員評】 能の優美さと自然の美しさを調和させ、幻想的な作品に仕上げています。華やかな色調が、佐渡の伝統文化をより印象的なものにしています。 |
「祈り、佐渡から」 兵庫県立香寺高等学校 |
【審査員評】 自身に加え佐渡で見つけたさまざまなモチーフの「祈り」を通して、未来に向けた強いメッセージを伝えています。竹細工の形を色鮮やかに構成することにより、リズミカルな表現につなげています。 |
「ここは平根崎」 高知学芸高等学校 |
【審査員評】 佐渡の海に、岩が連なって流れ込むような独特な景観を美しく表現しています。岩のダイナミックな動きと、木版画のやわらかい色彩で描かれた静かな海岸の雰囲気が時間の流れを感じさせています。 |
「 春近し 相川」 宮崎県立高鍋高等学校 |
【審査員評】 佐渡、相川の美しい海岸に、おだやかな春が近づいている様子が良く表現されています。全体の描写がすばらしく、人物や舟がこれから始まる春と漁の雰囲気を伝えています。温もり、希望を感じさせる作品です。 |